2017年4月13日木曜日

坊さんVS.神主(その6最終回)


 葬儀場には坊さん部屋(神主部屋でもある)というものが用意してあって

そこで坊さんやら、神主さんはお着替えをなさるんですね。

 

 

そこにご挨拶で喪主が伺い、その時に「お礼」をお渡しするシステムです。

 


葬儀社は言います。

 

「すごいですよ! 今回、○○神社さんの宮司さんが来てくださることに

なったんですが、なんと破格の25万円でいいっておっしゃる!!

こんなこと、あり得ませんよ!! すごいことです。喪主さまからも厚く

お礼を言ってくださいよ!!」

 

何でも神主さんを呼んで、1日半拘束することになるのですが

(通夜祭でご拘束。葬祭でご拘束、火葬場に同行してもらってご拘束。

再び、葬儀場に戻っていただきご拘束という手筈ですね)

 

当初は30万から35万の間で、お車代(大抵は自家用車で来られるので

そのガソリン代1万円ですね)と御膳代(家族と一緒には召し上がらない

ケースが殆どだとかで、その費用を現金5千円でお渡しします)が

かかるとの明朗会計だったのですが、25万円プラス車&御膳代で良いし、

もちろん領収書も切ると言ってくださいます。

 

おーーー!!

ここで、一気に安くなった!と喜んだんですが、この値段が

どういう算出基準になっているのかはさっぱりわかりません。

しかしながら、坊主はこの料金では来ないってことなので

神主の方がリーズナブルってことは言えるかもしれません。

 

この時に神主さんに故人の個人情報(韻を踏んだつもり!)を

お教えするんですよ。

神主さんには作文力が必要で、喪主から聞いた情報を元に

故人の一生を振り返るコーナーみたいなものがあり

それようのストーリーにして、読み上げる儀式があるのです。

 

国学院、または皇学館に行かれる方は作文力必須です(笑)。

 

これね~、神主さん泣かせらしく、喪主が男だとさっぱりと

エピソードが出てこないらしいです。

 

ウチも兄による超テキトーな、単語のみのアンケートが

提出されておりまして(故人の性格=明るい の一言で終わり)

神主さんが頭を抱えていたので、私がフォローに回ります。

 

「ご趣味は日本画でよろしいのですね?」とは神主さん。

 

「は?日本画なんて描いてるの、見たことねっし!

墨絵の間違いだろ!?」と兄に言ったら

 

兄はシレッと「どっちでも同じだよ(*'ω'*)」と抜かしやがったので

男っていうのは、どーしてこうなのか、ムカつく生き物であります。

 

で、通夜祭が始まるんザマスね。

 

これが、神主が祭詞(祝詞)を奏上し、参列者は玉串を奉って

拝礼ってやつですが、儀式儀式していて、おもろいです。

 

「かしこみかしこみ~~」っていう厳かなもので、

朗々と謳い上げるって感じでしょうか。

 

神主さんが次に何の儀式をやるのかを口頭で説明してくれながらの

式になります。

 

今はですね、仏式も神式もエンターテイメントを意識するのか

先日、出た仏式葬儀でも坊さんが「このお経はこういうもので

こういうために読むのである」との説明をなさりながらの

葬儀で参列者も思わず、その有難さに唸るってものでした。

 

神主さんも同じで祝詞奏上の前に何をやるのかを

言ってくださいます。

しかし、ひとつひとつ「ご低頭ください」やら

「忍び手でお願いします」などと言われるので

聞きなれないせいで、不思議なワールドに

連れて行かれているような心持ちになります。

 

一番、親族中で盛り上がったのは遷霊祭というものです。

驚きました。

 

通夜祭に続いて行うもので、暗くした部屋で神主さんが故人の御霊を

霊璽(れいじと読み、仏教における位牌に当たるもの)に移す

儀式なんですが

 

気合が入っているというのか、すごい霊験あらたかというのか

本当に魂が今、移った!って言うべきほどの迫力のある儀式でした。

 

「魂」あるような気になってくるから不思議です。

 

こういう「儀式、儀式」しているものは、何て言うんですかね

空間がしまるって呼べばいいのか、天界に行ける道を

先導するというのか、やはり必要だよなぁって思いを持ちます。

 

何だろう、無事に天国に送れた感が強まるものですね~。

 

これに引き続き、翌日はまあ同じような儀式の葬場祭が開かれまして

いよいよ、火葬場に到着するわけです。

 

とっても綺麗な場所で、近代的な設備が整っていて、逆にイメージと

合わない感じでしたが、

 

事前に知人から「焼き場の人は5人ローテで回っていて

嘱託職員のような待遇なんだけど、メチャクチャ、人間関係が

悪くて、ひどいもんだとその職場の友人が愚痴っているが

時給が良すぎて、辞められないらしい」という

 

おもしろ情報を仕入れていた私ですが、さすがに人間関係の

悪さを感じる要素はゼロでして、そっか、時給がいいのかと

思っておりました。

 

ほどよく焼くにもテクがあるらしく、何のお仕事でも

奥が深いものです。

 

母の骨は桃色に染まっていたので「あら、素敵

思っていたら、洋服であるとか、お花であるとかが

色移りすることがあるんだそうで

多分、顔周りに置いた蘭だの薔薇だのの影響と見られます。

 

私は母っぽくていいなって思ったのですが、気になる方は

その色移りしたお骨は拾わなくていいんだそうですよ~。

その前に顔周りには濃い色の花を置かないことで

対応できるかもです。

 

この火葬場にも我らが神主さん(33歳、マッチョ系)は

付いてきてくださったんですが、そこでやる儀式があってですね

 

祭司奏上があるわけです。

 

するってーと、同じ時刻に仏教のお式が横のお部屋で

開かれておりまして、朗々としたお経が聞こえてくるんですよ。

 

しっかし、我らが神主も負けてないです。

一層、バリトンボイスを高らかに張り上げ、祭司奏上を頑張ります。

 

敵の坊主魂にも一気に火が付きますわね。

ものすごいボリュームでお経が響き渡ります。

(おめ~、ぜって~普段の2割増しだろ!?って思うボリューム)

 

おまけに敵は武器を持っているもので、すごいんです。

チンチン、鐘を鳴らしやがるわけですわ。

 

我らが神主も、つられてなるものか!と

一層、声を張り上げられます。

なんせ、ウチの武器は大ぶりの枝だけなんで、不利なんですが

こっちとら、体育会系神主という「体が武器」っていうものが

ありますから、中々の勝負です。

 

「かしこみ、かしこみ~」シュッ、シュッ(枝を振る音)

「なんみょうほうれ~ん」チーン、チーン(鐘の音)

 

神様と仏様の戦いですわ。

まさに二重奏、圧巻です。

 

母はさぞや、このありがたいバトルに満足していたことだと思います。

なんせ、思わぬ形で神仏両方で送ってもらっていることに

なりますから、母が大好きな「お得感満載」であったことでしょう。

 

しかし、あれだけの規模(部屋数)がありながら、何故、

同時刻に、しかも真横で、式典をぶつけてきたのかは意味不明です。

 

やはり、人間にはライバルというものが必要で

それを横目で見ながら「負けまい」と勝負をする心持ちが

また自らの成長を促すということをここで感じた次第でございます。

 

親族で「すごいものを見た!」と大興奮の葬式はこんな感じで

お開きになったのでございます。

めでたし、めでたし(完)

 

次回からは湘南オバクラ、通常運行で行って参りますので

また、よろしくです!
 
 
 
 
 

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