2016年9月9日金曜日

母の介護、心が折れるとき(わたしの思い 鳥居りんこさん:2)

 朝日新聞デジタルに連載中の「介護と私たち」わたしの思いが

アップされました。
 


↓朝日新聞デジタル 「わたしの思い」

 

朝日新聞記者さん(女性・実親の介護中)による4回完結インタビューの

2回めです。(つまり文章は記者さんが書いています)

 

 この特集では介護のテクニック的なことよりもケアラー(介護者)が

陥る「こころの折れ方」について、時間をかけて語っております。

 

アテクシは常々、介護は最長3年だと主張しているんです。

 

ウチの姑は常々「介護を全くしないで自分が逝ってしまうと

りんこさんに『もう少し、やってあげたかったな』という悔いが残る。

 

なので、自分は少し、介護をしてもらい、りんこさんがやり残したことは

ないと思えるくらいの日数で逝きたい」と言うのですが

 

そこに何故、実子であるウチのダンナの名まえを通り超えて

直にアテクシになるのか、意味不明ですが、

 

(姑は「嫁であるアンタに土産(遺産のこと)はない!」と豪語してるんですが

まあ、そういう法律なので、それは仕方ないですが

それなのに、アテクシを指名するか!?とまず疑問符だらけですけど)

 

慌ててアテクシが

 

「お母さん、お気遣いなく〜〜!!」と懇願したにも関わらず

看てもらう気、満々でおります。

 

恐る恐る「それはどのくらいの期間を想定しておられるので?」と

伺ったところ、姑はこう言いました。

 

2週間からひと月やね〜」

 

アテクシはもう、現在、精神状態がかなりヤバイので

「あ!なんだ2週間?じゃあ、楽勝だわ。任せろ!」

と快諾したのでございます。

 

何故なら、もうウチの母(りんこの実母)が要介護状態に陥ってから

もう少しで10年ほどになるからです。

それに比べたら、2週間など、瞬間風速並みです。

 

10年は長いんです。

仏の顔も3年だと思う次第。

 

体力も使うし、当然、時間は費やすし、手間もかかる。

経済的にもアテクシの持ち出しになることが結構あるので

それもジワジワきます。

 

それプラス、メンタルの問題が出てくるわけです。

 

このメンタルを維持するのは、ズバリ介護される方の「感謝の気持ち」

しかないわけですよ。

こっちとら、お金が発生するわけではない、完全ボランティアなわけで

「育てて頂いた恩義」だけで10年を超えるのは

何の懲役刑かと思ってしまいます。

 

要は「ありがとう」という言葉だけですね、それを支えるものは。

 

それもない状態で「娘だから」という理由で

縛り付けるのはもはや暴力だとすら思います。

 

思うように体が動かない、嚥下がうまくいかなくなる等の

症状で老母が不安と不自由の中に居ることは確かではあるのですが

 

全ての人に(娘は特に)采配は振るいたい、自分の駒のように動かしたいという

信念はいかんともしがたく、毎日、何らかの事件を起こします。

 

一昨日はドラッグストアに何度言っても職員が連れて行かないという

ことで老母はブチ切れておりました。

 

30分千円のヘルパー料を払えば、どうにかすることも可能ですが

それは死んでもやりたくないわけです。

 

そこで過去、あんまり訴えたので、救世主のようなケアマネさんが

ご自分の非番の日に連れ出してくれたことがあったようです。

 

老母の脳内では「やれば、できるじゃない!」ということに

なったと思います。

そこで今回も!としつこく言っていたみたいですが

 

オムツは大変な書類をアテクシが書いて、契約したので

ホームのものを使用できるのですが、それを無視。

(オムツは老人ホーム一括購入の方が安い場合もあり、持ち込みは

家族にとっても大変な手間になるので、そういう契約を結ぶ方が多数派です)

 

「オムツがなくなる!今日、買いに行かないと!」と

ケアマネを責めまくっているときにアテクシが登場した次第。

 

平身低頭してアテクシはすべての予定を先送りして

急きょ、老母をドラッグストアに連れて行きました。

(この行って帰る作業だけで軽く2時間くらいはかかるわけです)

 

老母を持ち、オムツを持ち、所望した化粧品を持ち

所望する食品類を持ち、狭い通路を歩くのですが

 

ようやく車に荷物と老母を積み込み、車を発進した後

「オロナインを買い忘れた」と騒ぎ出しました。

 

道を1周し、またドラッグストアに戻り、もう支えて歩くのにはアテクシの

体力が残ってなかったので「車で待ってて」と言って、オロナインを

買いに行きました。

 

1種類しかないので、それを買って車に戻ると老母は

こう言いました。

「こんな大きいのを買って!邪魔じゃないの!(怒)」

 

アテクシはもう10年、こういう日々を重ねているのでございます。

 

老人ホームに親を入れているのだから、

同居でもないくせに何が疲れるのか?という質問を

ものすごく多く受けますが、要はこういうことで心が折れるんですね。

 

朝日新聞さんのアップが遅れたのは

こういうことでアテクシが原稿チェックをすることが

真夜中になったせいなのです。

 

そーそー、全然、関係ないですが、蓮舫さんが

雑誌のインタビューで「国籍は台湾」と載ったことに対して

「だった」が編集の過程で抜け落ちたと発言したみたいですが

 

アテクシの経験では編集部は何処もそういうところには

とてもナーバスなので、しつこいくらい原稿チェックを

要求して来ます。

 

インタビュー記事は書き言葉にする内に実際に話したことと

微妙にニュアンスが違うことが多々あるのですが

 

それでも「これでいかがでしょうか?」という叩き台を

くださり、そこで何回かのやり取り(一発OKの時もあります)を

経てのお披露目なので「そんなことあるんかいな!?」と

個人的には目を白黒させております。

 

そういう意味で、最後「てにをは」にまで拘ってお披露目している

朝日記者さまとの真夜中の共同作品、お楽しみいただけますれば光栄です。

 

 

 

2 件のコメント:

  1. 介護は3年、それぐらいで終わるのが本当に理想ですよね・・・
    父の介護、老老介護の母のケア
    それに伴うお金の負担。
    まだまだ長生きしそうな父。
    施設にいるとはいえ、毎月出ていくお金と通帳を見ては
    溜息です。
    母は長男教ではないですが、弟は全くのノータッチ。
    お金も時間も提供しません(怒り)
    なぜに嫁に出た私だけが実家のケアをするのか
    そこが私の怒りポイントです。
    今できることは、実家の唯一の財産である家と土地を
    守ることのみ。
    弟家族と争うことが見えているので
    そのための対策に奔走する予定のこの秋冬です・・・
    お互いに疲弊しすぎないように
    自分を守りつつ、生活していきましょうね、りんこさん。

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    1. キムコちゃん、コメントありがとうございます!
      うちの婆は爺の介護を途中で放棄した女なので
      娘はそれもあって、恨み骨髄に達しておるのですが

      お父様だけでも大変なのに
      お母様のケアもひとりで引き受けるのは
      本当に大変だと思います。

      これって、他人にはひとつひとつは本当に何でもないことに
      見えるでしょうが、砂のように積もるんですよね。

      財産分けを考えていたんですが、想像をはるかに超えて
      生きそうなので、まじめに誰負担になるのかを
      考えないといけなくなりました。

      キムコちゃんも大変なんだと思って
      頑張ります。あ~、でも、ほんとにつらくなってきたよー!!

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