2016年1月26日火曜日

中高一貫校で聞いたちょっと良い話 山手学院バージョン

 アタシは山手が好きなんだなぁ。

 今年創立50周年を迎える山手学院のことだ。

明るく自由な校風で知られる横浜にある共学の進学校だ。
 
http://www.yamate-gakuin.ac.jp/ ←山手学院HP

                      ↑ スポーツ大会での1シーン 超笑顔
                     

 
まだ今のように海外研修などが一般的でなかった時代から2週間ほどの
 
アメリカホームステイを生徒全員に実施してきたように、創設以来、
 
開放的で先駆的で、生徒の自主性を重んじているイメージに溢れる。
 
まあ、何と言うか実に神奈川っぽい学校なのだ。

(注:現在は中3でオーストラリアへ7日間、高2で北米2週間を実施している)


アタシも何を隠そう、我が子の受験のときは志望校の候補に入れ、かなり迷った。

何故なら、生徒が楽しそうだったからだ。

少女漫画の傑作でもある「ママレードボーイ」のモデル校では?と錯覚したほどだ。

 

断じて言うが、学校は楽しいところでなければならないのだ。

今もアタシは自分が通ったならば、屋上で菅田将暉に
 
「ってか、お前あいつとグラブってるの?」と
 
言われるであろう妄想に憑りつかれている。

 
しかし、アタシは我が子のときには「男は男子校、女は女子校」という別の妄想夢の
 
中にいたため山手を泣く泣く諦めた経緯があるのだ。

 
そんなわけで今でも山手は気になる。

 
大澤校長先生は山手の1期生であられるので、山手の生き字引みたいな方なんだが

何だろう、一言で言えば「人生をとても楽しんでいる」感じがする。

(そういうところが生粋の湘南育ちが感じられて、生き方に余裕があるって言うのかな、

山手っぽさが光る先生だなって思う。とても素敵な方なので、是非、お話してみそ!)

当ったり前だが「山手愛」に溢れている。

 

校長先生も生徒自慢が止まらないんだが、今日はもうひとり、山手愛がこぼれて仕方ない

先生から聞いた話をしてみたい。

 

私立の良さを見るときに、ひとつ指針があるとすれば、それは卒業生が母校にフラッと

戻って来る率である。

 
この学校もどんだけOBOGが来るんだよ!?って話なんだが、よっぽど
 
楽しかったんだろう。卒業生が自分の子どもを入れようとしている率が高いんだよな。


昨年の山手祭には「卒業以来28年ぶり」という男女4名が
 
(やはり受験予定の小学生1人を連れて)来てくれたそうで、驚愕なのは、
 
その先生がその4人のことをアッという間に思い出したって話で、教師って言うのは
 
んだけ記憶力がいいんだ!?ってことだし

 

更に言えば、当時の先生が現役を張っていて、延々と母校に居てくれるってことが

すごいよなって思う。

 

この学校はOBOGの訪問だけではない。

その山手祭に卒業生の「ご両親」がご来校されたのだそうだ。

もちろん、お子さんはもう在校していない。

 

廊下でそのご両親を見かけてかけ寄った先生は「デジャブなのかと思った」と
 
話してくれた。

 
「何か事件でも」と不安がよぎったそうだが「いえいえ、懐かしくなって」と答えられて

安心と共にこんな風に感じたそうだ。

 
「こんなに嬉しいことがあるでしょうか?

愛するわが子が泣いたり笑ったりして青春を送った校舎をこうして偲んでくれる
 
保護者の方がいらっしゃることをありがたく思い、元気を頂きました」

 
そのご両親の気持ち、アタシにはわかるんだなぁ。

我が子の母校なんだけど、親にとってもものすごく思い入れがあるので、
 
自分が濃密な子育てをやっていた当時を思い出して感慨にふけるよなぁって。

これも「私立ギフト」なんだよね。親にとっても延々と贈り物をしてくれる。

 
この先生がおっしゃったことで一番、印象に残ったのは直近の卒業生が高3の時の話で

「ああ、いいなぁ、青春だなぁ」って思ったことがある。

 

今、世間は大学受験真っ只中であるが、高3は半端なく苦しい。

 

特に晩秋以降、既に推薦で決まった子と一般入試に向けて頑張る子との間に温度差が出る
 
のはいかんともしがたいものなんだが、その時、この先生のクラスではこういうことが
 
あったらしい。
 

先生の言葉で記すならこうだ。

「推薦入試で一足先に合格した生徒達のことも忘れられません。

12月はじめに合格内定した子たちは、直ちに仲間の応援に回ったのでした。

見事な素早さでした。率先して雑用をこなし教室環境を整えました。

そして、2学期終業式には「壮行会」を催してくれ、全員に「タコ(オクトパス)」の
 
さなぬいぐるみを渡したのです。

細かな針仕事の苦手な子もいたでしょうに一人何個もひそかに手作りしていたのです。

壮行会では音楽編集、振り付けを自作してダンスで盛り上げ、
 
エールを送ってくれたのでした。心底驚きました。

受験に向けて全員で繰り返し組んだ「オリジナル円陣」も忘れられません。

Where there is a will, there is a way.」がクラスの合い言葉でした。

(注:意志あるところに道拓く)
 
 
       ↑ 先生がクラスに自腹でプレゼントした激励の合言葉タオル
             

そしてクラスは受験を終えました。

離れていても仲間を実感できる貴重な期間だったことと思います。

おかげさまで全員が笑顔の卒業でした。

 

久しぶりにそろった卒業式の日、私も早起きして、日頃はおざなりなお化粧を
 
精一杯施し、はなむけの衣装を身につけました。

体育館での式が終わり、クラスに戻った生徒達は着席し、保護者の方々が周りを
 
取り巻いておられました。

一人ずつに改めて卒業証書を読み上げ手渡し、一言ずつクラスに述べてもらいました。

フラッシュがたかれます。その中で一人がこう叫びました。

 
「わたしは山手学院が第一志望ではありませんでした。でも、今、心からこう言えます。

山手に入って本当に良かった! みんなありがとう!」

 

そのときの私の気持ちは・・・なんと言ったらいいでしょう。

「ああ、この子は『乗り越えた』のだ」

山手学院がその場であったことを誇りに思います。私の生徒を誇りに思います」

 

先生が自分の生徒を誇りに思って旅立たせる学校。

 

ああ、いいなぁ。

アタシも行っていればクラスメートと円陣を組んで受験に頑張り、更に
 
屋上で菅田将暉に・・・(←まだ言うか!?)

 

妄想が止まらない、青春が一杯の学校、山手。

熱烈第一志望の皆さん、夢が叶うことを祈ってる。

 
そして、受験直前の母たち。

そこが第何志望だろうと構わない。

6年後、あなたの子どもが、この先生が語ってくださったように何かを「乗り越え」

大きな声で母校と仲間たちに「ありがとう!」と叫べる学校とご縁があるように

残り10日間、精一杯サポートするんだよ。
 
 
 
 
 
 
 

 

2 件のコメント:

  1. りんこさん、はじめまして。
    著書やブログの温かいお言葉に支えられ、娘の中学受験を終了することができました。
    ありがとうございました。

    山手学院、のびのびした雰囲気とゆったりとした敷地に魅力を感じ、何度か説明会にも伺いました。生徒さんたちも、学校が大好き!という気持ちが溢れ、この学校で6年間学べたら楽しいだろうと感じました。

    そして、満を持して娘を連れて行ったところ…
    「学校はいいけど、そこまでの街の雰囲気があまり好きじゃない。6年間この道を通うのはムリ」
    その一言を聞いて、頑固な娘のこと、気持ちを変えないだろうことは想像できたので泣く泣く受験候補から外すことに。
    あー、終わった今でも残念でなりません。いい学校なのになぁ。

    この記事を読んで、ますます残念な気持ちが湧きあがっております。
    (娘の進学予定校もとてもいい学校なのですけど)

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    1. なちちゃん、合格おめでとう!!
      山手は本当に良い学校だと思いますが、お嬢さんが自分で
      選び、その手で扉を開いたということは母にとって何よりの
      ご褒美ね。
      育て方が良いという証拠だものね。
      充実の6年間でありますように!

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